基本的に入場券というのは、乗車目的ではないものの駅に出迎えまたは見送りという利用者が駅構内に立ち入るための利用券、というものが当初の目的でしたが、時代が進むにつれ態々構内まで出向くという習慣が廃れ、今度は駅名が入っているところに注目した鉄道マニアが「蒐集」を目的としたアイテムに変化していった、と言えます。
国鉄時代までよくあるシチュエーションとしては、入場券で構内に入り特急に乗車。車内で車掌さんから目的地までの乗車券と特急券を買う・・・といったものですが、この際に入場券の料金は差し引かれず、運賃と特急料金をまるまる払う破目になりしばしば利用者から「入場券代は引いてくれないの?」という問いを車掌さんは受けていました。あくまで駅に入る権利なので、輸送に関する契約とはまた別物であることは規則を読めば明文化されてますが、いち利用者にはなかなか理解されづらかったとか。